一連のシリーズに対し頂いたご質問等を取り上げた「補足の回」を書きました。
ええ、また長い文章ですとも(笑)。
一連のシリーズに対し頂いたご質問等を取り上げた「補足の回」を書きました。
ええ、また長い文章ですとも(笑)。
当初の予定よりだいぶ時間がかかってしまいましたが、とりあえずこのシリーズはパート6で完結です。文章がどうもこなれていないような気もしますが、たまにまとまって日本語を書くのも修行だと思っております。
毎回長々とした文章にお付き合い頂き、ありがとうございました。
前にも書いた通り、これ以降はこちらのブログは休眠させて頂きますが、未だに検索等を通じて来られる方もおられるので閉鎖はしません。
(レシピ見つけて来る方は分かりますが、未だにジョブスのスタンフォード卒業スピーチ関連の情報を探した結果来られる方がいるのには驚きます)
自分の体験したことを時間が経ってからまとまって書く、というのは難しいものですね…。自叙伝なんてものはまず自分には書けないだろうな、などと不遜なことを考えつつ書いた5回目です。
第4回を上げました。今回は会社に入った経緯を中心に。
第三回目をアップしました。間が空いたのは日本から妹一家が訪ねていたからなのですが、いざ書き出してみたら専門用語の羅列にならぬよう+会社のノウハウ的なことはディスクローズしないように書くことにに思ったより時間がかかってしまいました。
我ながら裏話集でもなければハウツーでもなく、そしてプロパガンダでも評論でもないいささか「エッジの立ってない」ブログになっているような気もしますがあと数回は続けてみようかと思います。
なお、こちらのブログは完全閉鎖とは致しませんが、向こうのブログの更新をお伝えするだけのものとなってしまうのも何ですので、今後新規更新は無くなるものとお考え下さい。ブックマーク等も移転して頂ければ幸いです。
では良いご週末を。
続きを書いてみました。
この5年半の間の経験について新しいブログに書いてみました。よろしければご笑覧を。
ふと思う所あって(気分転換、という要素が大きい)今後ブログは別サイトで書き継ぐことと致しました。新しいサイトはこちらです。
最近すっかり更新頻度も下がり、また内容も料理・レシピばかりとなっておりましたが、新ブログではもうちょっと幅広く、でも自然体(akaマイペース)でやっていこうかと考えています。
この場を借りて、2004年以来読んで頂いている皆様にひとまずお礼を申し上げたく思います。今後もよろしくお願いします。
このエントリで取り上げてから7年が経ってしまいましたが、先日ついに思い立ってサンフランシスコで開催されたEdward Tufte教授のPresenting Data and Informationセミナーに参加しました。仕事の合間を縫って、しかも意識の98%は個人的興味というか趣味で参加、といった形だったのですが、非常に有意義でした。
ここで恥を忍んで申し上げれば、7年前はまだTufte教授の専門分野や業績についての理解に対する理解が浅薄で「専門は統計の図表化と分析表示デザイン」そして「グラフィックデザインの泰斗」などとここに引用するのも恥ずかしい表現を使っていましたが、さすがに7年間も追っかければ理解は進むものです。今回の参加で、同教授は「デザイン」ではなく「視覚メディアによる情報伝達方法論」の専門家、と称されるべき方なのだな、と理解しました。もうちょっと具体的に言えば「情報を誤解無くかつ効率的に伝えるディスプレイとは何か」について研究し、その研究成果を世に伝えることを仕事としている、ということになります。
アップルやグーグル等企業でのセミナーやコンサルティングにも加え(私が行った日はシスコシステムズの社員がかなり参加していたそうです)今年には現政権の経済復興政策諮問委員会にも任命されるなど、政経学を股にかけた活躍をされている方です。
さて本題のセミナーですが…。
早起きしてサンフランシスコに行き会場のホテルで受付を済ませるとまずTufte教授の4冊の著書(上の写真、これだけで参加費の半分ぐらいに相当します)と共に開講前の予習課題(各著書から1章づつ)と当日のスケジュールを記した当日のシラバスを渡されます。
このシラバスがまさにTufte氏の「事前配布資料はこうあるべき」というHigh Resolution (高精細=情報密度が高い)Displayでした。レターサイズ2枚分の大きさにテキストが表裏びっしり、但し読みやすいフォントで記されているのでささっと全体を見渡して重要な情報と自分の関心を惹く事項を見つけることができる、というものでした。普通のセミナーで配られる、ロゴやら無駄な余白にスペースを取られ、肝心の内容は文章(情報)の断片しか記されていないパワーポイントの「刷り出し」とは正反対です。
会場そのものは巨大な宴会場にずらっと数百人分の席が用意されていました。これが開講時には埋まってしまうのに驚きましたが(サンフランシスコの初日、というのもあったでしょうが)、Tufte教授、だんだんと埋まって行く会場を巡りながら"What do you do? Where do you work?"と一人一人に尋ねつつ著書に"ET"とサインをして回っていました。自分もしっかり訊かれましたが「こういう会社です」と言うと「じゃこの章読んで」とぱっと示して下さいました。実際その章を開いてみると、100%マッチ、というわけではさすがになかったですが、示唆に富んだ内容だったのでまずそこで感心。
そして開講。実際のセミナーはそうやって参加者のバックグラウンドを訊いて回ったものの、(以前セミナーに参加した37Signalsのブログ等と比べてみても)オーディエンスに合わせて内容を変えるわけでもなく、参加者とのインタラクションも(休憩時間の個人面談みたいなのを除けば)全くないという極めて「非アメリカ的」な進め方でした。そして参加者の一部(それとも多数?)が期待していたであろう「こういう情報はこういう図表で見せるべき」「プレゼンテーション資料はこう作れ」的な「ハウツー」の要素は全くなく、上述の「情報を誤解無く、効率よく…」ということに関する原則論を著書に引用された優れた図表(反面教師も含め)を例として用いながら伝えて行く、ということに時間の殆どが費やされました。
そう、これは決して語り手が自分の伝えたい(=押し付けたい)メッセージを自分のペースで聴衆に押し付けるいわゆる「プレゼン(ピッチ)」のやり方を教えるのではなく、情報により示される事実をビジュアルな形で効果的に「共有」することに主眼の置かれたセミナーです。
Tufte教授と言えば自分も7年前に書いたように「パワーポイント批判」で著名ですが、これまた7年後の視点で申せばここで批判されている「パワーポイント」はいわゆるプレゼンテーションソフトウェア(Keynoteも本質的には同じ)そのものの限界と問題点ではなく、オーディエンスの情報受容・処理・理解能力を無視した「押しつけ」型のコミュニケーションを象徴するものとしての「パワーポイント的ディスプレイ」なのだな、とあらためて実感しました。
同教授はセミナー中、「プレゼンターが語るのを聴くよりも、オーディエンスはずっと早いスピードで読み、主体的に理解する事ができるのに、なぜ完全な受け身で『プレゼン』されて時間を無駄にしなければいけないのか?」「オーディエンスを見くびるな」という趣旨の発言を繰り返していましたが、これもこうした「押しつけ」への批判であったと思います。
そしてTufte教授の説く「パワーポイント的」とは対照をなす「オーディエンスの主体的・自発的理解」を促すような「情報密度の高い」ディスプレイとは:
という要素を兼ね備えたものである、というのが私なりの理解でした。文章で、しかもブレットポイント(笑)でこう書くとそれこそ説明不十分になってしまうのですが、具体例としてTufte教授のサイトにあるこの図表等を見て頂ければまさに「百聞は一見に如かず」ということになると思います。
セミナーの後段は、自己宣伝(自分のウェブサイトの説明)風になったり自分のコレクションにあるガリレオやユークリッドの稀覯本の現物を見せびらかしたり、といささか散漫になったりもしましたが、ウェブデザインやiPhoneやiPadのような携帯性の高い高解像度ディスプレイ搭載のデバイスの可能性についても言及したりと、非常に充実した内容でした。
社用で来ている人も多かったですが、これは自前でも時間を見つけて行く価値のあるセミナーだと思います。それもグラフィック関係の仕事をしている人よりも、むしろ「普通の仕事」をしている人にとって有益かもしれません。
…これ書いて、やっと7年分の借り(?)を返したような気になりました。
サウスウェストでまた引っ張ります。
自分の手持ちのサウスウェスト航空の写真が無かったもので、Flickrから他人の写真を持って来てこのブログに掲載してみました。便利です、この機能。
Creative Commonsライセンスになっているものを使ったのですが、ちゃんと元の撮影者が誰であるか(attribution)を表示してくれますね。
To planephotoman: Thanks for making your photo available!
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