ここのところ仕事そして諸事雑用で忙しく、さぼり気味であるが、今日も小ネタ、しかも「観察」のみで勘弁していただきたい。
BoingBoingに、アップルのiPod Miniを分解して、4GBの容量がある日立のMicroDrive(基本的にはCFカード)を市価の半額で手に入れ、カメラなどのメモリに使おう、というエントリがあった。元々の情報源へのリンクはこちら。
The $249 iPod mini contains a $479.95 Hitachi MicroDrive. So the best deal on buying a MicroDrive for my D100 is to buy a iPod mini and take it apart. You get the MicroDrive for almost 50% off and you get a free pair of headphones. Slap an old compact flash card into the mini and keep on rocking.
iPod Miniの定価が$249なのに、中身のMicroDriveの価格はその2倍近い$479.95である。いくら何でも$479.95するMicroDriveの卸売り価格が$200以下、というのは考えにくいのでMiniに限って言えば「iTunes Music Storeでは儲けず、iPodで儲ける」というモデルが成立するのかどうかちと疑問である。日立とアップルの間の調達契約につき情報が無い以上、勘ぐりでしかないが…。
このエントリに対し、「MicroDriveは外したら使えない」「いや、フォーマットし直せば大丈夫」という意見交換がなされていたが、「使えない」と書いた人が引用したiPodLoungeのこの記事では、iPod Miniの分解を、写真入りで懇切丁寧に解説している。(写真のページはちょっと重い)
なんだか小学校でやった「フナの解剖」を思わせるものがある。
The plastic top and bottom plates are glued into place with a tacky adhesive that will soften considerably when heated so use the hair dryer on a low setting to heat up the top plate.
このくだりでは著者の創意工夫に感心してしまった。ご承知の通り、iPod Mini(そしてiPodも)外側にはネジなどが露出しておらず、どうやって開くのかな、と思っていたのだが、なんとのり付けで、ドライヤーで熱を加えれば緩むそうだ。
この記事、Miniの外側の金属はどんな材質で、中身の電池は三洋電機製、といったことまで説明している。もうちょっと情報をくれれば、かなり正確なコスト推計も可能なのではないだろうか?
しかし、この記事に対するコメントを読むと、iPodや他のMP3プレーヤーを分解している人はかなりの数いるようである。中には昔の私のようにラジオなどを分解して仕組みを見るのが好き、というだけの人もいるのかもしれないが、この記事の書き手自身の動機としては、「金属ケースの色を変えたり、好みの柄にするサービスを始めたい」というものである。
My excuse is that I am looking to start a service where you can have your case re-anodized in the color, colors or even images of your own choosing.
なんだか家内制手工業(それどころか、職人芸の世界かも)みたいなビジネスになりそうではあるが、これはこれで、思いつきに脱帽した次第である。
アップルの方々、「市場との対話」ということで、これらのエントリをちゃんと読んでいるだろうか?それとも、これはむしろ日立にとって考慮に値する材料(MicroDriveの値付けなどに関し)なのだろうか?
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